ナースの年代別転職事情「20代」

転職する目的

メリットの多い20代での転職ですが、どのような目的を持って転職をするナースが多いのかをみていきましょう。まず挙げられる理由が「収入アップ」です。ナースは業界全体で不足しているので、好待遇を用意してナースの人材確保に力を入れている病院も少なくありません。そのため、若いうちから収入アップを目的とした転職がしやすいのです。また、「キャリアアップ」を目的とした転職も多いです。経験を積んだナースはいずれ看護師長などの管理職や、専門的なスキルを持った看護のスペシャリストを目指していくことになります。そのため、上位資格を取るための資格取得支援制度のある病院へ転職するケースがあります。
ネガティブな理由であれば「人間関係」が挙げられます。ナースの仕事は同僚や医師などと連携を取って進めていかなければなりませんので、人間関係が崩れると仕事そのものに悪影響を及ぼします。そのため、人間関係が悪くなり仕事をやりづらくなった結果、転職するという人もいます。また、「環境の変化」に備えて転職する人もいます。20代後半になると、結婚や出産などを考え始める人が多くなります。そのため、時短勤務が可能な職場や託児所が備わっている病院を求めて転職する傾向があります。

若いナースは歓迎される

20代のナースは、新卒ではなくても病院側からは非常に歓迎されます。若くて体力があるので夜勤や残業もできますし、知識や技術を吸収する力があるので仕事にもすぐ慣れてくれるからです。20代後半も、ある程度の実務経験があるので新卒のナースよりも教育する手間がいらず、即戦力として期待されます。20代での転職は、一般企業だとあまりイメージが良くないかもしれませんが、ナースに限って言えば問題ありません。たとえ新卒で入った病院に3年しか務めずに転職活動をしたとしても、評価はマイナスになりません。むしろ、3年の実務経験があるという点で高評価につながります。

20代で転職するメリット

20代転職のメリットとして一番大きいのが、職場に順応しやすいという点です。経験を積んだナースの場合、自分がこれまで培ってきた方法や以前の職場のやり方にこだわってしまい、順応するのに時間がかかってしまう傾向があります。持っているスキルが高くても、その職場とやり方が合わなければミスが発生する可能性は高まりますし、周りのナースにとっても迷惑です。その点、20代であれば素直にその職場のやり方に順応できます。
デメリットですが、あえて挙げるとすれば経験不足な点でしょうか。しかし、これは仕方のないことですし、仕事を続けていくことで自然と解消されます。そのため、そこまで大きなデメリットと捉える必要はないでしょう。